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第一回JOCゴルフコンペ結果報告!!
本日12月2日(日)午前8時よりKemayoran Golf Cource 18 hole 6024m Par 72にて快晴の中熾烈な戦いが繰りひろげられました!!! ちなみに、全員ハンディーはシングルなので、ハンディなしのスクラッチで挑んだ!!!

参加者は、屋形、藤原、永井、芦田の4名。
ゴルフとは人の本性を知ることが出来るスポーツだということを思い知った。

OUTスタートの1番ホール。273mパー4。短いながらも左ドッグレッグとなっており、狭いフェアーウエーの左側は民家が立ち並び、ボールが飛び込まないようにネットが貼られれているものの所々に大きな穴があいており、左を意識すると窓ガラスを割ってしまうのではないかとのプレッシャーの中、まずティーグランドに立ったのは屋形氏。
大きく左を向き民家の屋根越えを狙う。細い体の割りに豪快なスイングでボールは民家の屋根を飛び越えていった。
二人目は永井氏。お掃除クラブの参加率が悪いことを反省して、誰よりも早くゴルフ場に到着しゴルフ場のゴミを拾っていた。「ちょうどいいウォーミングアップになりました」とのこと。さあ握ったのはやはりドライバー。屋形氏に負けじと果敢に屋根声越えワンオンを狙う。スイングスピードもありきれいなスイング。ボールはやや右に飛び出たもののドローがかかりドッグレッグ沿いに曲がっていった。
三人目は藤原。皆がドライバーを握る中手にしたのは5番アイアン。「僕は非力ですから手堅く行きます」性格が表れる。これまたきれいなスイング。お腹が少し邪魔してフィニッシュでは少し形が崩れたが、ボールは低い弾道でまっすぐ飛んだ。
そして芦田の登場。飛距離には自信のある私が手にしたのは7番ウッド。やはりここは初っ端からパワーの違いを見せ付けるには7番でドライバーを使った二人より飛ばすことが肝心。ちょっと球が高く上がり天ぷら気味。「しまった!」と呟いたが後の祭り。ボールは民家の中に落ちたかと思われた。それでも200m飛んでいると確信したので、悪くてもラフに落ちていると咄嗟に確信した。
さあ、全員が勇んで第2打に向かって歩き始めた。

第一回JOCコンペ


つづく...

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男たちの熾烈な戦い(2)

第2打目最初は藤原。ボールはドックレッグの丁度曲がり角中央に位置し残り150m。ここは難なくグリーンに乗せた。しかし相変わらずお腹が邪魔してフィニッシュが決まらない。それでもボールがグリーンに乗った瞬間の笑顔が可愛い。ゴルフスイングについて論ずる指南本がたくさんあるが、どんなスイングでも結果よければそれで善しと思わせる独特のスイングだ。
そして続くは芦田。ボールを捜すこと5分。キャディーは「家とコースの境目のフェンスの向こう側に落ちた」と探すのが面倒のようだ。そこは「さがせ!」の一言。ここでペナルティー1は痛い。初っ端から飛距離で度肝を抜かせようとしたのがいけなかったのだろうか。ゴルフは欲を出すと正反対の結果がでるという。何としてでも探し出しリカバーしたい。とその時、「ここにありました」と屋形の声が聞こえた。長いラフの中に埋まっていたボールの表面だけが見えていた。見つけ出してくれたお礼に「ありがとうございます」と頭を下げた。しかし屋形の顔は何故か不気味な笑いを浮かべていた。まるでここからカバーできるならやってみろとも言わんばかり。私は顔では笑って心で「必ずリカバーして見せる」と呟いた。残り40m。しかし深いラフの中と前方に聳え立つ大きな木そしてその枝が視界を遮る。グリーン周りに寄せることもままならない。出遅れたくない思いとの葛藤に最後は焦る自分を宥め、フェアーウエーに戻した。ここで大きな深呼吸をして自分に言い聞かせた。「確実に3オンさせパー狙い」
さあ永井の出番。ボールはグリーン手前40mのバンカー。ドライバーの時と同じようにあごひげを引っ張るように何度もさすり、どう攻めようか思案にくれている。彼は同じ大学の同窓生だ。彼の方が若いはずなのに何故か卒業年度は一緒。ジャカルタというこの異国の地で同じゴルフ場で腕を競い合う貴重な存在の同窓生に「がんばれ」とエールを送るのが当然だが、何故か「チョロれ」と醜い声が私の心の中で沸いていた。そんな私のいやらしい願望とは裏腹にボールは見事にバンカーを抜け出し、ピンそば4mまで寄った。私を以外の3人の「ナイスショット!」という大きな声が聞こえた。
最後は屋形。グリーン手前30mから握った番手はわからないがショートアイアン。上げずに転がす先方だ。体の重心をやや左に寄せハーフスイング気味に打ったボールは少しトッピング気味に飛び出た。そしてピンにあたり左に大きくはじけ7m程度転がった。
これで私を除く3人は全員グリーン上。バーディーも狙える状態だ。まだ始まったばかりなのに私の心は既に少し乱れ始めていた。
フェアーウエー中央にボールはあるが、ピンまで40m程度。ここで取り出したのは56度のウエッジ。ヘッドを一杯に開き通常のトップとハーフスイングの真ん中程度までクラブを引き、ソールをボールの下をくぐらせ高く上げ、ピン横3mに落とした。思わずガッツポーズするも、周りからは「ナイスショット」の声は聞こえない。「何ということだ」永井のバンカーショットにはあれだけ大きな声の祝福が聞こえたにも関わらず、垣間見えたのは屋形の不気味な笑顔と永井のクールな髭をさするしぐさそして藤原の無垢な笑顔だ。「みんなでぐるになって俺を追い落とそうとでもしているのか」それでも深呼吸を小刻みに繰り返し、落ち着くように努めた。
さあこれで全員グリーンに集結した。

つづく...

男たちの熾烈な戦い(2)

グリーンに集結した男たちが見せた表情は様々だった。我々はプロではない。楽しむゴルフをモットーに、苦労多き異国の地で親睦をはかることを目的に普通は和気あいあいとするもなのだが、今回のこのゴルフにはそんなムードはまったく感じられず、全員のピリピリした緊張感が肌に伝わってくるのだった。まだ始まって30分も経っていないというのに...
ピンにボールが直撃し7m左に止まったボールの後ろにしゃがみ込みグリーンの状態を確かめる屋形がいた。そして立ち上がりピンまで歩いて歩幅を確認。そしてボールの反対側まで赴きまたまたしゃがみ込み反対側から芝の目を確かめている。かなり慎重だ。そしてボールの横に戻りアドレスを取る。キャデイーと一言言葉を交わし、スッーと引いたパターを一旦後ろで止めるような変則的なパッティングでボールを転がした。思ったより転がりは早く勢いよくピン左側へ向かったボールは、手前3mで芝目に沿い右に緩やかにカーブしそのままカップに入った。「ナイスバーディー!」私も思わず叫び、屋形のキャディーは飛び上がりながら屋形に抱きついた。この日唯一の女性キャデイーに恵まれた屋形はキャデイーの背中をポンポンと叩きながらいや彼女の肌の感触を確かめるように撫ぜながら「サンキュー」と言っていた。「テリマカシ」と言えばいいものをあえて英語を口にする屋形の性格が鼻についた。
そしてこの時屋形の7mバーディーの余韻も覚めやらぬ中、さっそく永井は自分のボールの後ろに立っていた。負けじと自分もバーディーを狙っているのが、緊張に波打つあご髭が物語っている。打つまでに時間はかからなかった。ボールはまっすぐカップに直進しバーディー!「ナイスバーディー!」の声が響き渡った。打った永井はキャディーとハイタッチを交わし、彼の横に立っていた私に微笑みかけた。
そして藤原の番。かなり汗をかいている。この汗がここまで二人のバーディーを見せ付けられ、自分もバーディーチャンスに置かれた緊張感からくるのか、単に太っている人間の特徴なのか判断ができない。芝目の確認を全くせずにキャデイーの「キリビビル」の一言に頷いただけで打つまでに時間はかからなかった。「ナイスバーディー」の声がゴルフ場に響き渡った。
これで私がパーを取っても皆より出遅れスタートは確実となった。
残り僅かな距離でももしかしたらカップに嫌われるのではという不安に駆られた。ここで不安を見せることは逆に相手に隙を見せることになりかねず、次のホールからの展開に影響しかねない。「落着け落ち着け」何度も自分に言い聞かせるも逆効果のようで心臓の鼓動が高鳴る。「よし!」覚悟を決めて打ったボールはカップめがけて一直線。心の中では「入った!」と叫んでいた。とその時、なんとボールはカップ手前で失速し、カップを一回りしカップと芝の境目ぎりぎりで止まった。「何と言うことだ!」心の中で絶叫した私は、左足で思い切り地面を踏みつけた。踏みつけた振動でボールがカップに落ちてくれと思ったのだ。それでもボールは、ショックを隠せない私をあざ笑うかのようにカップの際にその姿をさらしていた。
これでボギー。他の皆と初っ端から2打差がついた。例えようのない悔しさ、悲しさ、情けなさ、そして怒りまでがこみ上げてきた。こんな感情をコントロールできないようではこのままズルズルと泥沼にはまってしまう。ましてや、私に敵対心をむき出しにしているように見える不気味な微笑を浮かべる屋形、キザに顎鬚をなでる永井、信頼できない無垢な笑い浮かべる藤原の思う壺になってしまう。必死に自分をコントロールしキャデイーの「ティダアパアパ」という言葉が唯一の慰めだった。かくして男たちの熾烈な戦いは第二番ホールへと移された。
気を取り直してやり直そうと思ったその瞬間、不気味な微笑を
浮かべながら屋形が「芦田さんがんばってください」と言った。
その横で永井と藤原が私をあざ笑うかのように立っていた。

つづく...


熾烈な男たちの戦い(4)

前半戦アウトの8番が終了時点で、屋形ー2アンダー、永井、藤原イーブンパー、そして芦田2オーバー。かなりハイレベルな戦いと異常なまでの緊張感そして灼熱の太陽が降り注ぐ中、それでも男たちは疲れた表情一つ見せずに次のホールへと立ち向かって行った。
オナーは芦田。前ホールで起死回生のバーディーを決め、大きく離されてしまうところを何とか踏ん張り食い止めたのだった。簡単なミドルコース短めのパー4。ここは連続バーディーで差をちぢじめたいところだ。左右共にOBなし、ドライバーが当たれば270Mで残り50m強。ここは気負わずリラックスしたスイングを心がけてフェアーウエイ真ん中に落とそう。アドレスを取りワッグルを2回そして構えたその瞬間、「芦田さん、左足が青杭から出てますよ」屋形だった。いきなりのコンプレーンに振り向き足の位置を確認したが、出ているか出ていないか微妙であった。打つ直前にこんなことを言うなんて心理作戦もいいところだ。まるでイチロー選手がオリックス時代にどんな球を投げてもヒットを打つので、相手監督がイチローを惑わす心理作戦と称し、スイングの際に踏み込んだ右足がバッターボックスからはみ出ているといちゃもんをつけたのと同じだ。それでもさすがはイチロー。そんな小手先だけの惑わしには動じず見事にヒットを打ってのける。わたしもそのときのイチローに続けとばかりに内心若干いらいらした気持ちを抑え、ふたたびアドレスを取り直した。そしてトップまでクラブを挙げた瞬間「やばい」左の手首が外側に返っている。これでは引っ掛けてしまい左に大きくチーピングしてしまう。若干のいらいらでスイング前の確認にトップの手首の角度の確認を怠たったのだ。「何ということだ」そして修正しようと試みたが、屋形の惑わし作戦にまんまと乗ってしまった悔しさが更なるスイング起動の狂いを生じさせ修正することが出来ないままインパクトを向かえ、ボールは勢いよく飛び出たものの左に大きく切れていった。もう誰の顔も見るまい。どんな状況にあってもどんな妨害にあっても自分がしっかりしていればいいだけのことだ。人のせいにはするまい。ゴルフとは心の鍛錬をも兼ね備えたスポーツなのだ。だからこそここで取り乱したりすることはすなわちゴルフをする資格がないのだ。「落着け落着け」
結局このコース何とか持ち直しパーで上がり。他の3人もパーであがった。前半9ホールが終わり、屋形ー2、永井、藤原イーブンパー、芦田2オーバー。
誰がここまで競うと想像したことか。いつもはゴミを黙々と拾いインドネシアのみんなの環境意識を高めていこうと共感しあった仲間同士が、いつもとは180度違う性格を丸出しにしてでも勝ちにこだわろうとしている。ゴミ拾いとゴルフは別物か。そんなことを考えても仕方がない。残るは泣いても笑っても9ホールのみ。全力を尽くしていこうと心に誓った。


つづく...

男たちの熾烈な戦い(5)

プレーのみに集中出来なくなったら、なんとか集中力を切らさない努力をしなければならない。そんな時は一つのショットを打ち終わったら次の時点まで何も考えずに歩くことに集中することだ。次のショットを打つまでに体の各部分を意識しながら歩くのである。ステップを踏む際に両足と脚部が受ける感覚に注意するのである。歩きながら大地の感触を下半身で掴むのである。気が散って下半身の感触が掴めなくなったら、歩いていることを改めて意識するのである。そうすれば、ボールがある地点にたどり着いたとき、両足が大地をしっかり踏みしめている感触を味わいながら、ショットを打つ作業に集中できるのである。こんなことを指南してくれる本を読んだことを思い出した。「大地を踏みしめることに集中しよう」「緑の大地を一歩一歩しっかりと」「神が与えたもうた偉大な大地の上で生きている証を感じながら」「よし!」気合がみるみるうちに内面を駆け巡っているのがわかる。17番ホール175Mのショートホール。ここまでの成績は屋形2オーバーそして永井、藤原、芦田が4オーバーとなっていた。残り2ホール。屋形とは2打差。バーデイーを続けて取るか、屋形が崩れるのを待つしかない。ここまでの熾烈な戦い通して、私のゴルフ人生25年で初めて経験したことのない心の動きを感じた。人生の大きな教訓だ。その日一緒に回るプレーヤーの粗を探すことほど失礼極まることはない。ゴルフ人として最低の行為だ。そんなことをこの年になって改めて感じるとはなんと未熟な人間なのか。自分を責めながら今日の戦いで私の心に湧き上がった邪念を悔い改め、大きく深呼吸をしてそんな邪念を吐く息と共に捨て去った。「よし」新たな気持ちでこのショートホールを生まれ変わったゴルフ人として精一杯プレーすることにより今までの自分を変えてみよう。5番アイアンで打ったボールは高く上がりグリーン目指して一直線。しかし強い逆風に戻されているのがわかる。それでもティーを使って打った分本来の5番アイアンの飛距離より飛んでいるはずだ。「必ずオンだ!」と呟きながら、フィニッシュの体制のままボールが落下するのを見届けた。「ナイスオン!」「何と言うことだ!」今までただ不気味な笑いを浮かべるだけの屋形、顎鬚を撫でているだけの永井、無垢なな笑顔の藤原が声を揃えて私のショットを祝福したので。17番ホールにたどり着くまでほとんど会話らしい会話が聞かれず、どろどろとした人間模様をこれでもかと見せつけられ、人間不信になりはしないかと心の底から不安に駆られていたのに..まるで私のゴルフ人としての改心を読み取ったかのように、彼らのすがすがしい表情が印象的だった。
このホール私はバーディー、永井、藤原はパー、屋形は痛恨のボギーを零してしまった。
これで私と屋形は3オーバーで並んだ。勝負は最終ホールに持ち越された。この時藤原が「芦田さんさすがですね」とそれまでの笑顔はどこへやら真剣な面持ちで声を掛けてきた。「私は芦田さんを誤解していました。だって、いつも恐い顔をして威圧感があって、近寄りがたい雰囲気があるので、声を掛けると殴られるのではないかと思うほど、恐かった」「でも、芦田さんのゴルフに対する真摯な姿勢がヒシヒシと伝わってきて、ゴルフを愛する人に悪い人はいないって言うじゃないですか」「だから失礼があったらすいませんでした」と頭を下げるのだった。涙がこみ上げてきた。それでも必死にプレーした結果滴り落ちる汗に見せかけ、「ありがとう」と言い、18番ホールに向かった。

つづく...

男たちの熾烈な戦い(6)

ゴルフは我々に、優しさと探究心と勇気を具現化しなければならないと思わせてくれる。優しさとは、われわれ自身を大切にすると同時に、他人に対しても思いやりの精神を持つことを示す。ゴルフでも人生でも、我々は、ジェントルマンやジェントルウーマンとして振舞うことに、大きな喜びを感じることが出来る。探究心は限りなく広がり、生命観溢れる。「今」という瞬間を包み込む、大きな心の中に芽生える。結果を苛立ちの原因ではなく、興味深いものとしてとらえるため、原因の解明に不可欠な洞察力が際限なく沸いてくる。しっかりした目的意識と、ショットの結果で自己評価を下したくなる衝動を排除した現状認識は、継続的な学習と成長に必要な環境をもたらしてくれる。勇気とは物事に臆病にならず、好奇心を抱くことだ。我々の基本的な人間としての善性をを信じて、我々が直面するあらゆる状況下で無限の自信を表にだすことである。優しさと探究心と勇気は、勇者の道が目指すもっとも基本的な資質である。勇者は、ゴルフばかりでなくその他すべての行動を通して、啓発された社会、つまり個人が自分自身に対しても、平和の精神と寛大さと思いやりを存分に発揮できる社会の育成に究極的な目標として前進するのである。 「禅ゴルフ」ジョセフ ペアレント

勝負の最終18番に立った男たちを迎えたのは南国独特のスコールだった。「雨宿りしますか?」との永井の問いに、「いややろう」と屋形が鋭い声で答えた。ここまで続いた緊張感を切らしたくないのだろう。人生の大一番に挑む勝負士の顔がそこにあった。


つづく...

男たちの熾烈な戦い(7)

土砂降りの雨が視界を遮る。足場もすべりアドレスを取るにも滑って踏ん張りが効かない。グリップも滑ってしまいそうだ。こんな不安定な状況で、オナーは芦田。もう余計なことは考えない。ただ打つのみ。握ったクラブは3番ウッド。高く上がったボールは雨の雫と共に落下した。ぬかるんだフェアーウエイでは当然転がらないはずだ。心配なのは土に突き刺さるような目玉状態だ。
次は永井。顎の髭から雨の雫が滴り落ちている。その雫を腕でぬぐい去り、構えた瞬間すぐに打った。これもまっすぐ雨を突き破るかのように飛んでいった。低い弾道なので若干のランが期待できる。
そして藤原。そこには無垢な笑顔はもう無い。非力な自分を意識してかここもアイアンで手堅くいく。こんな大雨の中で大たたきしないための常套手段だ。これまた低い弾道はフェアーウエイ真ん中に落ちたようだ。
最後は屋形。キャデイーが雨にぬれたらいけないと気を使って傘をさすが、「いらない」と傘をたたませた。他の皆も同じ条件なのだ。自分だけ傘をさすにはいかない、そんな屋形の思いが伝わってきた。
握ったクラブはドライバー。こんな雨の中でも思いっきり行くつもりだ。ボールは大きく右に出てしまった。「ウオーッ」キャデイーが大きな声で叫ぶ。隣のホールに落ちたらしい。一瞬屋形の表情が曇った。雨で涙をながしているのか、ただ顔が濡れているか判断できない。しかし最後の勝負に出た渾身のスイングが思い通りにならなかった悔しさを見て取れた。
第二打先頭は藤原。残り200M。何と取り出したのはドライバー。今まで堅実なゴルフを心がけ、細かく刻んで今の好スコアーをキープしてきた。「なのにどうして?」彼も一発大勝負に賭けたのだろう。ティ=ショットで屋形がミスショットを打ったのと無縁ではない。自分にも降り注ぐ雨の中に勝利のチャンスの一筋の光明が見えたのだろう。彼の勇気を讃えたい。私は思わず「がんばれ藤原!」と口ずさんでいた。しかし現実はそう甘いものではない。ボール手前でダフってしまい、土を大きく削り、ボールはほんの5m程度しか飛ばなかった。それでも彼は自分のボールに駆け寄りもう一度打ち直した。またもドライバーだ。そして結果はまたもダフリ。以降やけくそ気味にこれを3回繰り返し4回目を行うとしていたその時、「藤原君もうやめよう」永井だった。何とか挽回したい気持ちが空回りし結果が伴わない悔しさに苛立ち、我を忘れていた藤原に永井は釘を刺そうとした。「永井さん オレ絶対やらなきゃ、どうしても勝ちたいんです、オレ オレ、オ...」声が震えて最後は聞き取れない。しまいには膝から崩れ落ち地面に顔をつけて泣き出しのだった。「ちくしょう!悔しい!どうして俺の人生はいつもこうなんだ!」今日のゴルフは彼なりに男の人生を賭けた戦いだったのだろう。「藤原君...」とそっと近づいた永井は背後からそっと肩に手をかけ耳元でなにか呟いている。そして思いっきり藤原を抱きしめた。もう藤原の顔は雨と涙でぐしゃぐしゃになっていた。藤原の男の悲しみを咄嗟に理解し、何も言わずにすべてを包み込んだ永井の包容力は、並みの男には持ち合わせていないであろう大きな優しさがあった。 


つづく...

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